結論から言うと、2時間記憶喪失になったような、空白の2時間を経験したような、何の学びもない作品でした!
お勧めしません。
あらすじ
以下、公式サイトより引用のあらすじです。
「非常宣言」発令!? 逃げ場なしの飛行機内でバイオテロ発生
娘とハワイへ向かう飛行機恐怖症のジェヒョク(イ・ビョンホン)は、空港で執拗にふたりにつきまとう謎の若い男(イム・シワン)が、同じ便に搭乗したことを知り不安がよぎる。KI501便はハワイに向け飛び立つが、離陸後間もなくして、1人の乗客男性が死亡。直後に、次々と乗客が原因不明で死亡し、機内は恐怖とパニックの渦に包まれていく。一方、地上では、妻とのハワイ旅行をキャンセルしたベテラン刑事のク・イノ(ソン・ガンホ)が警察署にいた。飛行機へのバイオテロの犯行予告動画がアップされ、捜査を開始するが、その飛行機は妻が搭乗した便だったことを知る。また、テロの知らせを受けた国土交通大臣のスッキ(チョン・ドヨン)は、緊急着陸のために国内外に交渉を開始する。副操縦士のヒョンス(キム・ナムギル)は、乗客の命を守るため奮闘するが、飛行を続けるタイムリミットが迫り、「非常宣言」を発動。しかし、機体はついに操縦不能となり、地上へと急降下していく。
見えないウイルスによる恐怖と、墜落の恐怖。高度28,000フィート上空の愛する人を救う方法はあるのか—?!
「非常宣言」オフィシャルサイトhttps://klockworx-asia.com/hijyosengen/
ここまで読むと面白そうでしょー。私もそう思って劇場まで足を運びました!
キャスト・スタッフ
・ソン・ガンホ
・イ・ビョンホン
・チョン・ドヨン
・キム・ナムギル
・イム・シワン
・キム・ソジン
・パク・ヘジュン
・ハン・ジェリム(脚本・監督)
「非常宣言」とは?
飛行機が危機に直面し、
通常の飛行が困難になったとき、
パイロットが不時着を要請すること“これ”が布告された航空機には優先権が与えられ
「非常宣言」オフィシャルサイトhttps://klockworx-asia.com/hijyosengen/
他のどの航空機より先に着陸でき、
いかなる命令を排除できるため、
航空運行における戒厳令の布告に値する
ですが、前代未聞の機内でのウイルステロですので、簡単には着陸できません!
感想
飛行機に乗り込むまでの展開が意外と早かったのでいつテロが起きるか、序盤から心拍数高めで鑑賞できたのは良かったです。
他に良かった点は、飛行機が落下するときの機内の映像です。
徐々に髪の毛がフワッと浮いてそれが右に傾き、外からの飛行機のカットがなくても、音がなくても急降下していることがわかり、絶叫マシンに乗った時の内臓の感じを思い出しました。
さらに急降下すると、シートベルトをしていない客室乗務員は天井まで浮いて、制御不能でコロコロ転がります。
飛行機の急降下シーンがこんなに長い映画は初めて観ました!いや、没入しすぎて長く感じたのかもしれません。実際の時間は謎です。
もうね、没入感MAXなのでストレスが半端なかったです。
自分も一緒に落ちていく感じ。
もし本当に飛行機事故に遭遇したら、地面に落ちる前に恐怖のストレスでショック死する人の方が多いだろうなーと考えてました。
ここまではめっちゃ褒めてますけど、総合的には面白くなかったです。
まず、登場人物の掘り下げが浅くて感情移入できなかったです。
犯人がテロを起こした理由が、母親が厳しくてうんたらかんたら〜ていう理由なんじゃないかはっきりとはわからないけど、理由もなく悪いことをする人もいる。ていう話で落ち着いたんですが、確かにそれはあると思います。
ただ、そこを掘り下げないのであれば、テロ被害にあった登場人物をもっと掘り下げたり、地上で待っている家族の気持ちを掘り下げたり、ウイルスが蔓延する機内のパニックをもっと掘り下げるかしないと、軸がどこにあるのかわからなかったです。
結局何が言いたかったんだと。メッセージ性が低いと感じました。
感情を揺さぶられる何かはなかったです。
故に学びがないし、2時間無駄にした気がしましたね。
あと、日本の自衛隊がまるで特攻隊のように描かれていたように感じたのは私だけですか?なんかすごい違和感と悪意を感じた。
結局ソウルに着陸できることになるんですけど、地上では反対派と賛成派でデモが起きていて空港まで乗り込んできます。
さらにはテレビ番組かネットかどっちか忘れたけど、着陸に反対か賛成か投票を実施し、リアルタイムで数字が出ます。
それをスマホやPCで機内で見てるんですよね。感染者達が。(感染力が高いウイルスで、おそらく全員感染しています)
そして小学生の女の子が泣きながら「友達に移したくないから着陸しないでほしい」と言い出すんですよね。それを皮切りに、機内の全員が「着陸したくない」と言い出すんですよ。
今まで帰ることしか考えてなかったのに。生き残ろうと必死だったのに。心変わりは別に良いんですよ。それがドラマなんで。
ただ全員が全員「着陸しない」と言い出したのが気持ち悪いなーと。そこにドラマは存在しないんだと。
大事なことなんだと思うんですよ。
自分の命を犠牲にするってなかなかできる選択じゃないです。みんな同じ意見ってあり得ないと思います。まーそこはフィクションなんでリアルとは違いますよ。
でもそこを広げないんであれば、地上にいる家族との絆をもっと描くかしないと、人間味が薄いんですよね。
「人間ドラマ」が全体的に薄かったです。
・犯人の動機
・機内の着陸するしないの葛藤
・地上で待っている家族の思い
他にもあると思うんですけど、どこかに焦点を当てるとか、掘り下げるとドラマチックになるし感情移入できるしもっと余韻のある良い作品になるんじゃないかなーと思いました。
ただ、これがハリウッド映画と韓国映画の違いと言われたらそこまでなんですけど、私は好みじゃなかったです。
まとめ
観るべき人
・キャストやスタッフに推しがいる
・精神的に追い詰められる映像が好き
・パニック映画好き
それ以外の人は観なくていい思います!っていうのが私の意見です。
とはいえ「何が面白くないのか」「どういったところが自分の好みではないのか」を探求するためにどんな作品でも観るのが真の映画好きだと思うので、みんなに観て欲しいです!
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